交合の世界遺産【カジュラホ】

カジュラホはマディヤ・プラデーシュ州の小さな村。デリー南東620km。芸術的価値の高い彫刻などが世界遺産。ヒンドゥー教、ジャイナ教の寺院群。10世紀初頭から12世紀末ごろのチャンデーラ朝時代に85か所に及ぶ寺院が建設された。細い釣鐘状の塔。ヴィシュヌ派の寺院が主体。男女交合のエロティックな彫刻ミトゥナ像を含む官能的なレリーフ群には豊穣祈願が込められている。

ヴィシュヴァナータ寺院は1002年に建設された。シカラは、聖室や拝堂の上面の石柱によって支えられ、シカラの下のバルコニーと呼ばれる空間によって、あたかも空中に浮かんでいるような印象を与える。シカラの下部に男女の神々や空想上、神話上の生き物、天女、ミトゥナと呼ばれる抱き合ったり性交しているような彫像が刻まれている。薄暗い空間のなかで彫像を拝観できる。さまざまなポーズをした男女の立像。花で自らを飾る女性、手紙を書く女性、座位で性交する男女など。

 

シカラは寺院の本殿ビマーナの高塔、屋根 。サンスクリット語で頂の意。方形プランの上に砲弾状のシルエットをもつ高塔。頂部に載るアーマラサーラカ (縦溝のあるクッション状の円盤) ,カラシャ (水瓶状の頂飾) などから成る。単独にそびえるもののほか,周囲に小塔を伴う形式もある。頂部のストゥーピカだけをシカラと呼ぶことも多い。

 

世界遺産。建造物群はチャンデーラ朝が滅びた後、19世紀にイギリス人再発見されるまで忘れられた存在であった。85の寺院が存在したが現在あるのは25。西郡のカンダーリヤ・マハーデーヴァ寺院。東郡の官能的で緻密な彫像で有名なパールシュバナータ寺院。

 

見るべきものは多い。

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