木と結婚する人

インドでは樹木と結婚する「木婚」というものがある。弟は兄よりも先に結婚してはいけないという風習。兄が結婚するまでは結婚できないという不都合を解決するために兄は便宜的に木と結婚する。弟の結婚が許可される。

カーストの最高位である司祭(ブラーマン)の間での習慣だったともいわれる。

女優のアイシュワリヤー・ラーイ(Aishwarya Rai)が富豪と結婚する前にまず「バナナの木」と結婚しなければならなかったと「人民網日本語版」が伝えていいる。「最も影響力のある人物」で国際的な映画界でも有名なスターは1994年、21歳のは南アフリカで開かれたミス・ワールドで入賞、多くのファンを集めた。絶世の美女は夫に不幸をもたらすという言い伝えがあるとのことで、運命を変えるためにバナナの木と結婚しなければならないことになったという。2007年4月20日にアイシュワリヤーは夫となるバッチャン氏と結婚した。映画一家の伝統を作った世紀の婚礼となった。

結婚は占い師によって反対されていた。インド占星術に基づいて、彼らはアイシュワリヤーが彼女の夫に不運をもたらすだろうと予測した。アビシェクの父親がインドの3つの神の1つであるヴィシュヌと結婚するというインドの伝統に従うように彼女に要求。ヴィシュヌは彼女を不運から取り除くためにバナナの木で擬人化された。信じられないかもしれないが、インドで最も著名で美しい女優はバナナの木と結婚した。

2011年11月、このスーパースターは素敵な女の赤ちゃんを出産。健康な赤ちゃんを出産したのは朗報だったが、アイシュワリヤーは産後の体重減少がスムーズに進まなかった。体重が増えイメージは急落。メディアは、彼女が彼女の体に対する「裏切り者」であると批判した。彼女の体重増加はインドへの侮辱だとされいわれた。しかし女優としての評価は上がっていった。体重を減らすことに成功し多くの映画に出演。「Sarbjit」では戦う若い女性。映画のシーンで彼女は化粧をせず、年を取っていることがスクリーンに現れたが存在感があった。

アイシュワリヤーは占星術で「マングリク」という相が出た。「マングリク」は、「Manglik」。「Mangal」(ヒンディ語)は「Mars(マーズ)」(英語)、火星。運勢を変える為に木と結婚することで夫を不幸にすることから逃れられるとされた。マングリクであるかどうかは、その人のホロスコープ内の火星の位置で決定される。インドでは大きな社会的地位を持つ占星術師の中には、マングリクの人物と結婚すれば、病気や死に至ると言う人々もいる。

大御所のアミターブ・バッチャンは、息子で俳優のアビシェーク・バッチャン(Abhishek Bachchan)の婚約者で人気女優でもあるアイシュワリヤ・ライ(Aishwarya Rai、33)の悪運を断ち切るためにヒンズー教の儀式を行なったという報道を否定した。インドの週刊誌「The Week」のインタビューに答えたバッチャンは、過熱した報道に対し、「プライバシーの侵害で無神経」だと語った。

アビシェークは、同じくボリウッドの人気女優カリシュマー・カプール(Karisma Kapoor)と以前婚約していたが、結婚には至らなかった。適齢期を過ぎたと国内では考えられる年齢で結婚しようとしているライは、これまでにも数人のボリウッド俳優と交際していた。

インドの男性が雌イヌと結婚という話題もある。15年前の「呪い」解くためとのこと。2007年11月11日に報じられている。Vilathikulam村のガネーシュ(Ganesh)寺院で、新婦の雌イヌSelviちゃんに花輪をかける新郎のSelvakumarさん(33)。タミルナド州のヒンズー教寺院で、農民の男性と雌イヌの結婚式が行われた。この男性は15年前イヌ2匹を殺したためにかけられた「呪い」を解くため、雌イヌと結婚したという。新郎のSelvakumarさん(34)は、15年前、自分の畑で交尾をしていたイヌ2匹に石を投げて殺し、死体を木に吊るした。するとその数日後、耳が聴こえなくなり話すことも歩くこともできなくなったという。Selvakumarさんは自分の花嫁となるイヌを探す。友人から4歳の雑種のイヌ、Selviちゃんをもらい受けることができ結婚式を挙げた。サリーと花輪をまとったSelviちゃんは、村の女性たちにより寺院に連れて行かれたが、群集に驚いて「逃走」。だがまもなく「夫」の元に連れ戻された。
樹木婚は、人間と樹木との象徴的な結婚の一形態であり、超自然的な生命が吹き込まれていると言われている。樹木結婚はかつてインドで、樹木には治癒または出産を促進するための隠されたまたは神聖な力が含まれている、または祖先または胎児の魂が含まれているという信念の周りのいくつかのカルトの間で広まった。メキシコでは、女性が伐採に抗議して樹木と結婚した。

木婚式は、結婚5周年の結婚記念日。木のように根をはりながら家庭を築いていく。1年目は「紙婚式」、2年目は「綿婚式」、3年目は「革婚式」となり、5周年の節目。「もっこんしき」「もくこんしき」と読む。金婚式は50年。
インドでは占星術が強く信じられている。結婚相手を選ぶ時も生年月日や名前を伝えて星の巡り合わせを調べ、結婚相手が自分に合っているかを調べる。マンゴーの木とと結婚した男性もいる。