【インドの州】27:ウッタラーカンド州

インド北部の州。 以前はウッタル・プラデーシュ州の一部に含まれていた。2000年11月9日に分割され新たにウッタラーンチャル州として設立、もとから使われていた現在の州名へと2006年12月に変更された。州都はデヘラードゥーン。デラドゥーンはインドの首都で一大消費地のニューデリーから北に約250キロ、車で約5時間、飛行機では約50分と地理的な強みがある。

#氷河崩壊

この州でヒマラヤの氷河崩壊で大洪水が発生した。2021年2月8日。洪水はダムを破壊し、大量の水がウッタラカンド州の渓谷に流れ込んだ。水と岩の壁がダウリガンガ川を急速に下っていった。モディ首相「インドはウッタラカンド州と共にある。国民は全ての人の安全を祈っている」とツイート。リシガンガ水力発電所のダムが破壊され、下流の別の発電所も被害を受けたという。「ボリウッド映画のシーン」のような鉄砲水だったと証言。ウッタラカンド州のトリヴェンドラ・シン・ラワット首相は、少なくとも125人の行方不明者が確認と述べた。気温上昇により氷河から巨大な氷の塊が崩れ、大量の水が放出された可能性も考えられると、複数の専門家が指摘。ヒマラヤの西側に位置するウッタラカンド州は、鉄砲水や地滑りが発生しやすい場所で、2013年6月にはモンスーンの影響で数十年来の豪雨に見舞われ、約6000人が死亡したとされる。生態系が影響を受けやすい山間部の発電計画を見直すよう、複数の環境団体が呼びかけている。

#モモ

ウッタラカンド州からは政府幹部が初訪日し豊富な水や農業資源などアピールしていた。2020年02月13日。日本企業の投資誘致のため初めて訪日し投資誘致セミナーを東京都内で開催。北は中国、東はネパールと国境を接する。ガンジス川やヤムナ川などの豊富な水源と天然資源に恵まれている。農業・食品加工の分野では、プラムやモモの生産が国内1位と果物生産が盛ん。4つの気候帯を有するため1年を通じて多品種の野菜や果物が収穫できる。ネスレやハインツ、ユニリーバなどが進出している。タタ・モーターズ、2輪車製造のヒーローなど、自動車産業の集積がある。

#ヨガの聖地

ビートルズがヨガの修行をしたことでも有名な「ヨガの聖地」といわれるリシケシュがある。2020年4月に、ヨガやアーユルヴェーダ、オーガニック、美容健康などのウェルネス・サミットを開催。デラドゥーンから南に約50キロ、ガンジス川が流れる聖地としても有名なハリドワールには、医療関連企業を対象としたメディカルパークを整備する予定。

#農村の変化

論文『経済成長下のインドにおけるヒマラヤ山岳農村の変貌 : ウッタラカンド州の事例』より引用。世帯経済の面では,農外雇用からの収入に依存する世帯が多い。特に所得の高い世帯は,教員や公務員などの高額の給与所得者に依存する傾向がみられる。他方,多くの世帯が労働集約的な野菜栽培を営み,額は少ないものの,世帯経済を補完する収入を得ている。この集落では,農外雇用の拡大と農業生産の発展が並進する形で,世帯経済の向上を実現させてきた点が注目されよう。高学歴化が男女を問わず進行している。都市近郊に位置するため,ウッタラカンド州全体に直ちに一般化できないものの,インド農村の変化として注目すべき事例であるといえよう。

#インド人民党

モディ首相は、ウッタラカンドで6つのメガプロジェクトを開始している。

インド人民党は2017年3月12日の5州地方議会選挙で最も注目のウッタルプラデシュ州選挙で圧勝した。この時BJPはウッタラカンド州でも勝利。

氷河の地はヨガの聖地、モモとタタ。温暖化の影響。。

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