【インドの音楽】シタール

北インドの撥弦楽器。タンブーラに似ている。胴と棹は木製。共鳴のふくべをもつものもあり瓢箪製のだんごのよう。指板は真鍮か銀製のフレット。可動。16~22ある。7本の演奏弦はスチールと真鍮。演奏弦の下に並行して 11~12本の共鳴弦をもつ。これが謎。針金の義甲を右手の人差指にはめて演奏する。左手の指で弦を押さえ,右手人差し指にはめた金属製の義爪ではじく。この爪はミズラブと呼ばれる。左手の指で弦を押さえミンドという奏法(チョーキング)により1フレットにつき4-5度音をだす。ビヨヨヨヨーンとしか文字では表現できない。

シタールという言葉は、サンスクリット語の(七弦のヴィーナ)から派生し、後にsaat taar(saatは「七」、taarは「金属の弦」)と呼ばれるようになり「シタール」となったとされる。共鳴胴はヒョウタンのほかにユウガオの実(カンピョウの原料)を乾燥させたもので作られる。カボチャや木製、真鍮製のものもある。標準的な調弦は六弦を使ったRaga yamanにおいてG D F# A D D。

60年代半ばからは、ヤードバーズのジミー・ペイジや、ビートルズのジョージ・ハリスンが使用した。「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」や「ノルウェーの森」。ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズも使用。欧米のロックファンの間ではラーガ・ロックと呼ばれた。

インドのシタール奏者のラヴィ・シャンカルは、ジョージ・ハリスンのシタールの師匠。THE ALFEEの坂崎幸之助は、「Funky Dog!」のスタジオでのレコーディングにて、シタールを演奏した。

ラヴィ・シャンカルはイギリス領インド帝国のバラナシに生まれ2012年12月11日(92歳没)。「ー」を付け加えたカタカナ表記も多いが、原語の表記ではどちらも短母音。ミュージシャンでシタール奏者のアヌーシュカ・シャンカル、ジャズ歌手のノラ・ジョーンズは、腹違いの娘である。また、ともに60歳前後で授かった子であるため、祖父と孫のように見られることが多い。シタール奏者のアナンダ・シャンカルは甥。

1950年代には、インド政府の派遣による文化使節のリーダーとなり、インド古典舞踊等の公演として、世界各国で演奏活動を行った。1960年代には、当時人気だったロックバンド・ビートルズのメンバーであるジョージ・ハリスンを弟子として受け入れる。 サタジット・レイの監督作品や『まごころを君に』(『アルジャーノンに花束を』の映画版)、『ガンジー』など多くの映画音楽も手掛けた。ジャン=ピエール・ランパルやユーディ・メニューインといった西洋音楽の奏者との共演も積極的に行い、シタール協奏曲も作曲している。尺八奏者山本邦山、箏奏者宮下伸と共演している。

盛り上がりがあり、肩口とこめかみにこびりつく音色。フレットを自由に動かしていいものなのか。ノルウェーの森

石濱匡雄さんに話を聞いた。

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