ドゥルパド

ドゥルパドはヒンドゥスターニー音楽の歌唱の一種。「ドゥルヴァ(繰り返し)」と「パダ(韻文)」から。アクバル皇帝の廷臣アブル・ファズルはドゥルパドを「4本の韻それぞれが不明瞭な拍子を刻む」と定義した。ヒンドゥーの神々を讃えるものから王室賛辞、音楽理論、恋愛に及ぶ。サーマ・ヴェーダに寺で歌われていたと記録がある。

18世紀になるとドゥルパドは衰退し始めた。1960年にはフランスの民族音楽学者のアライン・ダニエロウがダガー兄弟をヨーロッパでの演奏に招いた。消滅の瀬戸際からは脱した。通常歌手のすぐ後ろに2人のタンブラ奏者が座っており、打楽器奏者は歌手の右に座る。伝統的にルドラ・ヴィーナが使われる事もある。楽器は深い低音と長い残響を持つ必要がある。ラーガが旋法を持ち、「ガマカ」と呼ばれる微小音階の豊富さが特徴的。

歌詞は完全即興のアラプで行われる。ドゥラパドのアラプは音節の組を用いて歌われ、マントラの一節を周期的に歌う。「アレネナ・テテレネナ・リレレネナ・テネトゥームネ」「アラプ」(無拍子)と「ジョー」(一定の律動)と「ジャラ」(加速する爪弾き)や「ノムトム」(高速で音節を歌う)を組み合わせる。編成は歌と4種の律動楽器で行われ、それぞれ「スサユィ」、「アンタラ」、「サンチャリ」、「アアブホグ」と呼ばれる。

拍子(タラ)には「ティヴラ」(7拍子)や「スル」(10拍子)、「チャウ」(12拍子)等がある。10拍子の「ジュハプ」はサドゥラと呼ばれ、14拍子の「ドゥハマー」もある。後者は春のホーリー祭で軽音楽に用いられる。

ドゥルパドは、ドゥルヴァで北極星、動かない、示してくれるもの。パダは言葉。カヤールはアラビア語。ザキール・フセインなどはメジャーなところはカヤール。カヤールになるとタブラーになる。スズキ・ナオさんのお話。