2032年のオリンピック開催を目指すインド、ホスト国としての成長を印象づけられるのか
東京オリンピックでは島根県の奥出雲町が2017年12月11日にインド人選手団のホストタウンに登録された。東出雲町は、島根県の北東、中海の南側にある企業城下町。松江市に編入合併されているが地名は残る。ベッドタウンとして人口が増加していた。古事記で黄泉へと通じる道にちなむ石碑がある。北川景子主演の映画「瞬 またたき」のラストシーンの舞台。町技であるホッケーを活かしホッケー競技の盛んなインドとの交流。ホッケーによる地域振興を目指す。特産品の仁多米を生かした食文化の交流。雲州算盤とインド数学による教育交流。
2032年の夏季五輪招致にインドが立候補。インドの五輪委員会(IOA)の会長がナリンダー・バトラ会長が「真剣に、本気で2026年ユース五輪と2032年夏季五輪の招致を目指す」と発言した。それぞれタイ、ロシア、コロンビア、オーストラリアのクイーンズランドや中国の上海、平壌・ソウルが当面のライバル。
インドのスポーツはクリケットが中心でスポーツの国際大会をホストする経験がまだ少ない。2020年のコモンウェルス・ゲームズでは選手村のトイレが詰まり問題になった。大量の使用済みコンドームで詰まったと報道された。選手村に自動販売機が設置されていた。
2010年のコモンウェルズではトリコロールのインドの国旗とイタリアの国旗とを間違えた。政府の新聞広告の背景にインドの国旗の色に似た赤と白と緑のイタリアのアクロバット飛行隊による煙が用いられたとのこと。2008年10月19日には会場近くのニューデリーの鉄道工事現場で事故があり2人死亡した。鉄道の路線拡張工事で建設中の橋げたが落下しバスや自動車が下敷きとなった。2010年にコモンウェルズゲームズのために鉄道路線の拡充を急いでいた。
イギリス連邦の54の国・地域が集うコモンウェルス・ゲームズ(英連邦競技大会)での大きな失態となった。施設整備の遅れ、テロや伝染病への警戒で、カナダは選手の出発日を延期、イングランドやスコットランド、ウェールズが不参加の可能性を示唆し、選手からも不参加表明も相次いだ。2010年9月21日に競技場近くで建設中だった歩行者用の橋が崩落して27人が負傷うち3人が重態となった。インド初の英連邦競技大会が中止の危機と騒がれた。
コモンウェルスゲームズはイギリス連邦に属する国や地域が参加して4年ごとに開催される。オリンピック競技のほか7人制ラグビーネットボールなど英連邦で人気の種目も競われる。英連邦に所属する52の国と地域から70チームが参加。イングランド、スコットランド、ウェールズ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドがコアメンバー。イギリス人牧師のクーパーが4年ごとのスポーツの祭典を提案したとされる。1928年アムステルダムオリンピックに刺激をうけて、カナダ人のロビンソンが生みの親となり、英領ギアナ出身の陸上選手、フィル・エドワーズが1934年大会では金メダルを獲得し大会初の黒人メダリストとなった。
2010年のインド大会では、 陸上競技、競泳、バドミントン、ボクシング、ホッケー、ローンボウルズ、7人制ラグビー、ネットボール、スカッシュ、重量挙げが競われた。結果は、ワールドカップを上回る大盛況となった。2032年のオリンピックを目指すインドはホスト国としての成長を印象づけられるのだろうか