本当に最高裁判所が新型コロナを理由に祭りを中止できるのか?【大きく目を見開いていなければならない】
祇園祭りのように山車を引く超過密ヒンドゥーの祭りは、強硬決行されたために感染を拡大したと大きな批判を集めた。ロックダウン命令に逆らい、カルナタカ州では数百人が寺院の祭に参加した。神輿や鉾の巡行とともに大きな人の群れができた。カルナタカ州のカラブルギの人々はシッダリンゲスワラ寺院の祭りを祝うために集まった。カラブラギはホットスポットでインド国内で記録された最初の犠牲者を含む3人の死者が出ている。今年4月のことだ。その反省もあるのだろう。別のヒンドゥー教の祭りの中止が最高裁から言い渡された。ヒンドゥー神ジャガンナートの祭りが中止になるのは3世紀ぶりのこと。最高裁判所が2020年6月18日、感染拡大防止のため中止は止むを得ないと判断した。インドの最高裁判所はアクティブだ。
毎年ヒンドゥー暦の3月の9日間、インド東部の都市プリーで開かれる祭りラト・ヤトラ。ラトという巨大な山車を引くヤトラという旅。ヒンドゥーの神ジャガンナートはヴィシュヌ神の化身のひとつ。オリッサの土着の神がヒンドゥーに吸収された。瞼のない目で信者を見守る。祭りが中止されたのは1733~1735年。権力者が寺院を攻撃し像を避難させた。
それでも開催はできないのかと最高裁の決定の見直しを求める声が高まっている。インドではこれからが祭りのシーズン。人間社会は何をしでかすかわからない。
貧困層が密集するスラムでは新型コロナに対する住民の理解も不足している。消毒液を手に付けで調理をすると火が手に燃え移ってやけどをするとか、紙幣を焼却して消毒するなどのうデマが横溢する。ワッツアップなどでの情報の拡散は公衆のものより大きく、深く、早く、そして流れが見えない。
ジャガンナートの丸い目が人間の奥底を見つめている。