親日外交官
インド大統領官邸で総選挙で第一党となったインド人民党のモディ首相が再任され、コヴィンド大統領の前で宣誓式を行った。モディ首相が党首脳と協議して決定した閣僚五七名
が宣誓式を行った。
外相には元外務次官で日本通のスブラマニヤム・ジャイシャンカル氏が任命された。妻は日本人で、日本での勤務経験がある。貿易摩擦による米中対立が深刻化する中、アメリカと中国で大使を歴任し両国の事情に通じたジャイシャンカル氏が適任と判断した。ジャイシャンカル氏は日印の原子力協定締結に向けた協議も担当した。中印両軍がブータンと中国との係争地でにらみ合った二〇一七年には、外務次官として解決に奔走した。健康問題を理由に続投を見送るスワラジ外相の後任となる。インドの外相に外交官が選ばれるのは初めて。財務相には国防相を務めていたニルマラ・シタラマン氏を任命した。財務相にニルマラ・シタラマン氏が就任し減速気味のインド経済のかじ取りを担う。国防相や商工相を歴任したシタラマン氏は財務相を兼任した故インディラ・ガンジー元首相以来の女性財務相となる。モディ氏の腹心で与党インド人民党総裁のアミト・シャー氏は内相に就いた。 財務相は、最も地位が高くアミト・シャーが就任するとみられていた。ジャイトリー財務相は、健康問題を理由にモディ政権二期目は入閣を辞退すると表明していた。首相宛ての書簡で、一年半にわたる深刻な健康上の問題を説明し、昨年移植手術を受けた腎臓の治療に専念したいと報告した。