4月入学は日本とインドぐらい、の「ぐらい」って何なのか気になる

大阪府の吉村洋文知事が改めて9月入学制推進の意思を示した際に「4月入学は日本とインドぐらい。今やらなかったらずっとできない」とMBSテレビの情報番組「おうちにいようよ ちちんぷいぷい&ミント!」で発言した。知事はこれまでも「グローバルスタンダードに合わせるべき」としていたが、グローバルスタンダードって何だろう。「会計年度と合わせる必要はない。手間は何とでもクリアできる」。改革する意思を見せることが大事なのだろう。ただもっと大事なのはどう改革するかだ。

ハーバード大学、パリ大学は9月、北京大学は9月。でもソウル大学は3月で、IIT・インド工科大学デリー校は7月入学

インドの学制は5・3・2・2制。義務教育期間は最初の8年生まで。3学期制。日本の12年と区切り方が異なる。中等学校(10年生)修了後、共通試験に合格した者が上級2年間の教育を受ける。2002年の憲法改正及び2009年の無償義務教育権法、6~14歳の子どもに対する初等教育の義務化、無償化が図られた。都市部の私立学校では、幼稚園から12年生(高3相当)までの一貫教育を行う学校が多く、英語で教育が行われている。公立学校はヒンディー語や州公用言語で授業が行われている。
 就学前教育は公立の幼稚園はなく私立幼稚園のみで自分の子どもは私立に通ったこともあった。呼び名は、小学校にあたる初等学校は5歳~10歳の1年生~5年生でプライマリー・スクール。6年生~8年生はアッパー・プライマリー・スクール。ここまでが義務教育。このあと中等学校、上級中等学校のシニア・セカンダリー・スクールと続く。日本人駐在員子弟は日本人学校、インターナショナルスクールなどに通い、現地の公立校に行くケースは少ない。

インドの教育は古くからの伝統を持つ。バラモンは紀元前1000年より前から、ヴェーダの学習を文字なしに暗誦して継承し続けた。基本的に師匠から弟子へ韻文に乗せられた知識を暗誦して代々伝える形式の教育が20世紀に入っても行われていた。大規模教育は知恵を求める修行者が集住し説法を聞いた。祇園精舎の精舎。祇樹給孤独園精舎は、コーサラ国首都シュラーヴァスティー、今のウッタルプラデシュ州にあった寺院で釈迦が説法を行った。玄奘はナーランダー寺院に学んだ。ヒンドゥー教の僧院は大哲学者シャンカラが初めて創設したと言われる。
 1813年、英領インドの初代総督ウォーレン・ヘースティングズ はインド人は一般に「どの国の国民よりも、読み書きと算術の知識で上回ってる」と記している。同じようなことを日本について言っていた人もいた。1947年の独立後、教育は州の責任。1976年の憲法改正で教育は州と中央政府の共同の責任。1998年11月、バジパイ首相は大学認定委員会と科学・産業学術協会を設立し大学間の連携を強化する施策を実行した。基本的に点数で学生の能力を判断する。競争は激しい。
 時期より中身。「インドぐらいだ」発言にはポリコレを感じる。遅れているといいたいのか。ちゃんと調べる必要がある。

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