新型コロナの混乱と不安の中で宗教をめぐる問題と外交がからみ合うと中東のイスラム教徒も大変なことになる

2020年4月28日、インド政府は、アメリカ議会のUSCIRF年次報告書でのインドついての記述に関してメディアの質問に答えるかたちで公式報道官が反応をだしている。報道官のアヌラグスリバスタバ氏は「我々はUSCIRF年次報告書でのインドに関する観察を拒否する。インドに対する偏見のある、そして偏見のあるコメントは初めてのものではないが、今回は適切とは言えない記述が今までのレベルを超えた。我々は特定の懸念のある組織と見なし、それに応じて行動する」

トランプ大統領が初めてインドを公式訪問した数週間後、アメリカの国際信教の自由委員会(USCIRF)がインドを最低ランクに格下げし、年次報告書で「特に懸念のある国」に位置づけた。中国、北朝鮮、パキスタンなどの国々と同じ扱いとされた。

USCIRFの報告書は、イスラム教徒を差別的に扱うものとして論争の的となってきた市民権修正法を批判し、インドは、ヒンドゥー至上主義のインド人民党政権が再選されて以来、「特別懸念国」とした。インドがこのカテゴリーに分類されたのは2004年の宗教暴動以来これが初めて。USCIRFの報告によると、2019年のモディ首相のインド人民党政権は「強化された議会の過半数を使用して、インド全体、特にイスラム教徒のための宗教の自由に違反する国家レベルの政策を制定した」としている。特に市民権修正法(CAA)について特別な言及をし「内相アミット・シャーは移民を「シロアリ」と根絶するように言及した」と付け加えた。宗教の自由委員会は「宗教的権利の深刻な侵害の責任者に対象を絞った制裁」さえ勧告していた。アメリカへの入国禁止などだ。

インドで唯一のイスラム教徒の多数派地域あったカシミールの自治権のはく奪に続く市民権修正法は一定の流れを感じさせるものにはなっている。ただ国務省が制裁に動くかというと、条件が整っていない。「特に懸念する国」の9つは、中国、エリトリア、イラン、ミャンマー、北朝鮮、パキスタン、サウジアラビア、タジキスタン、トルクメニスタンで、民主主義国のインドとはすこし事情が違う。
す。パキスタンは2018年に国務省によって追加、委員会は少数民族への攻撃と冒涜法の乱用を考慮した。委員会は9カ国すべてをリストに残し、インドに加え、ナイジェリア、ロシア、シリア、ベトナムの4つを追加することを求めている。

クウェートは、インドでのイスラム教徒攻撃に対処するようイスラム協力機構(OIC)に要求している。インドでの増大する反イスラム感情の問題に取り組むよう訴えた。2020年4月27日発表された声明でクウェート閣僚理事会の事務局は、インド人民党政権のヒンドゥー教が大多数を占める国におけるイスラム教徒攻撃についての「深い懸念」を表明し、OICに「必要かつ緊急の措置」をとるよう要請した。クウェートには、インドからの出稼ぎ労働者が多い。不法滞在のインド人を本国に帰還させるように求めていた。イスラム教徒がインドのいくつかの地域で新型コロナを広めたとして非難されているとことに、アラブ諸国の市民権活動家からネット上での反発も生まれている。

 インド外務省のスポークスパーソンのアヌラグスリバスタバ氏は、湾岸諸国とインドとの友好関係を保つための二国間協議に努めているとした。「我々はこれらの国々でラマダン期間中に必要とされる食物と必需品の途切れのない供給を確保するために特別な努力をしており、これは非常に高く評価されていることだ。これらの国々もポスト新型コロナについてインドとの優先的な議論を望んでいる」モディ首相とジャイシャンカル外相は、コロナウイルスの大流行を受けて、地域の対応者と定期的に連絡を取り合っている。医薬品や医療チームを派遣するよう要請があり、クウェートに迅速対応チームを送っている。インドからの医師や看護師を派遣をもとめる要請もある。

 国境を超えるソーシャルメディアの発言がウイルスのように拡散すると「抗体」を持たない国に「拒絶反応」を生み「炎症」を起こす。外交の力と信頼が試される。

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