ネットフリックスの映画でインドが少しわかる、ムンバイの現実は厳しい

ムンバイ・ダイアリーズ』がネットフリックスでみられる。大都市ムンバイで人生が交差する様子を描く2011年に公開された映画。アーミル・カーン・プロダクションが製作を手掛け坂本龍一の曲も使用されている。インド映画に珍しくインターミッションがない。第65回英国アカデミー賞では外国語作品賞の最終候補に残った。ムンバイの街にいる感じがするし芸術映画のようでもある。ホテル・ムンバイは2008年に発生したムンバイ同時多発テロの映画。この映画も駅での撮影が許可されなかった。撮影はスタジオでのセット撮影はなし。アメリカ、イギリス、ドバイでも見られた。単調な仕事と都市。偶然の出会いと物語。格差社会。原題は「Dhobi Ghat/ドービー・ガート」、洗濯場が底辺。現実の絵柄が惹きつける。
 ムンバイのマハーラクシュミー駅近くの洗濯場のドービー、洗濯人カースト。アーミル・カーンは画家を演ずる。洗濯人はイスラム教徒。監督はアーミル・カーンの妻。『ラガーン』の助監督。松岡先生の解説も読みたい。
 ドービー・ガートは洗濯カーストの集住地域。洗い、絞り、乾燥、色物と細分化。素手でたたく過酷な仕事。ロープのねじれの部分に洗濯物を挟む。ガートは、全面塀に囲まれ入口は1箇所。市内の病院やホテルから洗濯物が集められる。外国人観光客はドービーガートを橋の上から見る。
 映画の舞台となったマハーラクシュミ駅の北にはバンドラ駅がある。移民労働者がコロナの混乱で殺到した。その脇にはダラビ・スラムがある。映画以上の現実の光景が広がる。

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