白いスーツを着たカマラ・ハリス【女性の政治家が着る衣装は決意を感じさせる】
真珠、パンプス、スニーカーが重要。女性初副大統領のカマラ・ハリス。土曜日の夜の勝利宣言の演説は白いブラウスに白いパンツスーツ。「私はこのオフィスで最初の女性かもしれませんが、私は最後ではありません」。伝説の演説の感もある。ジェラルディン・フェラーロ、ヒラリー・クリントン、ナンシー・ペロシ。最後のガラスの天井を壊すための闘い。
バイデン氏が着たのも重要。青いネクタイは、党と青い空の両方を代表。ジョン・ケネディは、ルーズベルトとトルーマンが好んだよりフォーマルなダブルブレストのスタイルではなく、シングルブレストのスーツを選ぶことで、前の世代とは一線を画した。バラク・オバマはネクタイをはずした。ジョージW.ブッシュは、カウボーイブーツを履いていた。ドナルド・トランプは、長すぎる赤いネクタイを使用。
DominiqueとFrancoisGaulmeの2012年の著書「女性参政権運動が盛んになると女性たちが白い服でパレードをした。参政権運動を象徴する色。ヒラリー・クリントン氏が2016年に大統領候補に選ばれたときも白いパンツスーツ。クリントン氏はパンツスーツを自身のトレードマークとした。赤青白のスーツを着用。アメリカ国旗を連想させる3色で愛国心を有権者に示したとも言われている。
女性政治家とファッションの関係は着用スーツのイメージ戦略から読み解くことができる。小池百合子、蓮舫、稲田朋美など要職への女性の就任が目立つ中、男社会と言われ続けてきた政治の世界で女性政治家はどのように「戦闘服」であるスーツを選んでいるのか。アメリカ大統領夫人の衣装代は国の予算から出ているとのこと。安倍昭恵元首相夫人は若手を含め自国デザイナーの服を身に着けた。政治家の服選びは庶民感覚とズレていないかという点も重要視される。ブランド名やマーク、ロゴなど、ひと目で分かる服は敬遠される。
インドの女性政治家はサリー姿が多い。白いサリーは着ない。
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