ニュースメモ 2022年度予算案

(タブレット予算)
ニルマラ・シタラマン財務相は「国産」のタブレットを使って長い演説を行った。タブレットを包むのは国章がエンブレムで刻印された赤いカバー。紙のない形式で予算を発表した。2月1日は予算の日だ。新型コロナウイルスと「デジタルインディア」の掛け算の答えの一つがペーパーレス予算ということなのかもしれない。この新しい形式は2度目。「Made in India」の予算を「Made in India」タブレットで行う。画面を指で上下させながら国の未来を見渡す感じ。植民地時代の家庭用フォルダーを使うのをやめ、伝統的な赤い手作りの台帳バヒカタを使った。

https://www.moneycontrol.com/news/trends/current-affairs-trends/budget-2022-nirmala-sitharaman-uses-made-in-india-tablet-for-paperless-budget-8015411.html

(ハルワも中止)
昨年度は予算用紙の印刷が停止され今年もパンデミックが激化する中ペーパーレスの予算となった。政府は昨年、スマートフォンで誰もが予算にアクセスできるようにするアプリをリリースした。Union Budget 2022 -23は、国会議員に提示された後、国会議員および一般向けのアプリで利用できるようになる。インドのお菓子をふるまうハルワの集まりも感染対策のため中止となった。どんどん変わっていく。

https://www.india.com/video-gallery/budget-2022-no-halwa-ceremony-this-year-know-reason-behind-watch-video-5215652/

(国防とインフラ)
インド財務省は2月1日、2022年度の当初予算案を発表した。歳出は前年度比13%増の約39兆4千億ルピー(約60兆円)。コロナ禍の中インフラ投資で景気の底上げをはかるもので、防衛費は中国との対立を背景に11%増。経済見通しの改定も行われた。実質成長率は20年度に過去最悪のマイナス6.6%に落ち込んだが、21年度は9.2%に持ち直すと見通す。22年度も8~8.5%の成長を予測している。歳出分野。道路や鉄道など交通が51%増、都市開発が40%増、農村開発は6%増。

「オミクロン型拡大のまっただ中にあるが、力強い成長の道を模索しなければならない」シタラマン財務相。1時間半の演説で「インフラ」と「デジタル」にそれぞれ約30回言及したということだ。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO79766900R00C22A2FF8000/?unlock=1

(1年前の予算)
歳出は総額34兆8,324億ルピー。財政赤字はGDP比6.8%の15兆ルピーを見込んだ。州政府への交付金は41.7%増の2兆9,330億ルピーと大きく増額された。

1.健康と福祉
2.金融資本・インフラの充実
3.上昇志向のインドへ向けた包括的な開発
4.人的資本の再活性化
5.イノベーションと研究開発
6.最小の政府・最大のガバナンス
6つの柱で構成。

インド準備銀行は、「新型コロナ禍」での不良債権は不良債権比率算出時の対象外とする措置を取っていた。保険業における外資の出資上限比率が49%から74%に引き上げられた
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/02/c0a58ab92ffa4536.html

予算を見るとインドがよくわかる。日本との違いを考えるのも興味深い。