100日後に死ぬワニ、本当にいた可哀想なインドの絶滅危惧ワニを調べてみました
インドガビアルという長い口のワニがいる。その秘密に迫る。子育ても独特だ。世界自然遺産チトワン国立公園は、絶滅危惧種インドガビアルの数少ない生息地。全長は約6m、世界最大級。口の長さも世界最大級。この口が魚を取るのに欠かせない。細長い口は水中で振り回しても魚の動きに負けない。水の抵抗が少ない。長い口には根元から先端までびっしりと歯が並んでいる。全部で104本。櫛で漉し取るように魚を捕獲する。インドガビアルは1回の息継ぎで3時間近く潜っていられる。一頭が産む卵の数は約40個。産み終えると砂をかけて隠す。孵化するのは約70日後。
インドガビアルは、世界で最も絶滅が心配されている生き物の一つ。1940年頃にはインド、ネパールを中心にミャンマーからパキスタンまで幅広い範囲に生息していた。今はインドとネパールの一部の川でしか見られない。数が減った原因はワニ狩。巨体に似合わずおとなしいインドガビアルはめったに人を襲うことはない。人間のハンティングの獲物にされた。人の手で育て川に子ワニを放流しているが数はなかなか増えない。土砂採掘や製紙業のパルプ排出による生息地の破壊も原因.漁業による混獲や網を破壊する害獣としての駆除も原因.食用や皮革目的の乱獲などにより生息数は激減している
インドのチャッティスガル州のインドガビアルはガンガルァムと名付けられた。推定130歳という長寿のワニで、人間の子供たちがワニの周囲で泳いでも攻撃してくることはなかったという。2020年1月にこのワニが死んだ.葬儀が開かれ500人が参加したという.
日本では河津町浜の動物園「iZoo(イズー)」でインドガビアルの公開が始まっている。国内初となる繁殖も目指す。チェコの動物園から来た2匹のインドガビアルは細長い口が折れやすく飼育が難しい.
インドガビアルは生きた人間を襲うことはないが、死体は捕食する。ガンジス河では死者を水に沈める。捕獲されたインドガビアルの胃の中には人間の装飾品が見つかることある。小さな宝石などは咀嚼に用いられ、胃で食物を挽く。インドガビアルは川の残骸をきれいにしている。