70歳のモディ首相と71歳の菅首相の電話会談で何を話したのか?【インド太平洋や新幹線など宿題が多い】

 2020年9月17日に用意されたのは70キログラムのお菓子ラドゥ。モディ首相は70歳となった。アミット・シャー連邦内務大臣、国民会議派のラフル・ガンディーも祝福した。アミット・シャー連邦内務大臣は、モディのリーダーシップの下で、社会の貧しく恵まれない地域に立派な生活が与えられていると述べた。ラム・ナート・コビンド大統領はインドの民主主義の伝統への理想を示したとヒンディー語でツイートした。
 トランプ大統領は、モディ首相の70歳の誕生日に「偉大な指導者であり、信頼できる友人」であると述べた。「インドの首相、ナレンドラ・モディ、70歳の誕生日おめでとう。 偉大な指導者と信頼できる友人に多くの幸運を祈ります」。インド訪問時の「ナマステトランプ」プログラム中のモディと自分とメラニアの写真を共有した。モディ首相は返信ツイートで「ありがとう、暖かいご希望に感謝します」と感謝した。各国の指導者が祝福のメッセージを送った。
 菅首相は71歳。菅首相の外交デビュー」から1週間。世界各国のトップたちと駆け足で首脳電話会談を行った。トランプ大統領、オーストラリアのモリソン首相、韓国の文大統領、ヨーロッパでは、ドイツのメルケル首相、イギリスのジョンソン首相。25日夜、中国の習近平国家主席との注目の電話会談が行われた。安倍外交を引き継ぎつつ慎重に戦略を練っているのだろうか。外交は順番、儀典が大事。同盟国や準同盟国を先にG7メンバー日本との関係の深さに基づいて順番を決める。外交は継続性が大事で独自色を出すと損失も大きくなる。「自由で開かれたインド太平洋構想」のパートナーであるインドと先に意見交換し中国をけん制する。習主席の国賓来日はどうなるのか。
 日印首脳電話会談ではコロナ後の相互訪問の再開を確認した。菅義偉首相は2020年9月25日午後にインドのモディ首相と就任後初めての電話会談を行った。午後4時半から約25分間程度。菅首相は、モディ首相と安倍晋三前首相の間で飛躍的に日印関係が強化されたと指摘。2国間協力に加え、中国の海洋進出を念頭に置き、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて両国で役割を果たしたい。モディ首相は、両国の連携を緊密化させたい。
 菅首相からはモディ首相からの祝辞メッセージに謝意。両首脳は引き続き「日印特別戦略的グローバル・パートナーシップ」を更なる高みに引き上げていくことで一致。高速鉄道事業を着実に前進させていくことを確認。特定技能制度に関する協力覚書が近く署名予定であることを歓迎。2022年の日印国交樹立70周年も念頭に人的交流を促進していく。
 独自外交はあるのか。対米外交はどう変化するのか。弾道ミサイル攻撃・防御技術、先進的戦闘機・軍艦を独自開発。宇宙・電子・サイバー技術の開発。それらによってアメリカへの依存度を軽減しアメリカ製武器の購入も減らすことになるのか。日米同盟の枠組みの維持を前提に強固な同盟国として引き続きアメリカのグローバル戦略の遂行に歩調を合わせるのか。「インド太平洋戦略」の同床異夢は思わぬ方向に向かうこともありうる。
 二国間では高速鉄道事業を着実に前進できるのか。安倍外交から引く継ぐものは、宿題も多い。

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