衛星撃墜

モディ首相はインド軍ミサイルによる高度300キロの低軌道人工衛星破壊実験に成功したしたと発表。「今やインドは宇宙大国となった」と強調した。インドはアメリカ、ロシア、中国に次いで対衛星ミサイルの実験を行った4番目の国となった。破壊されたのは今年1月に打ち上げられた地球観測軍事衛星Microsat-Rの模様。アメリカ、ロシア、中国は衛星攻撃(ASAT)兵器の開発を進めおり、宇宙空間は戦いの最前線に変わっている。特定の国を対象としたものではないと断っているが、選挙を意識したものであることは否定できない。注目すべきは、政治的な意図。それ以上にインド独自の国産ロケット技術。

(ロケット開発)
インドは重いものを打ち上げるのが得意だ。最新のGSLV3ロケットは有人飛行にも用いることができる。2017年2月のPSLVロケットの打ち上げで、104機の衛星の打上げと軌道投入に成功している。一度に打ち上げた衛星の数として、世界一の記録となった。
 宇宙大国インドはロケットと人工衛星の両方を自国で製造できる独自の宇宙開発を進めてきた。インドの宇宙開発の父は、ヴィクラム・サラバイ。1947年に独立後、防衛技術と宇宙研究開発を進めるため、1962年にサラバイを議長とする、インド国家宇宙研究委員会((INCOSPAR)を組織。7年後に、今のインド宇宙研究機関ISROとなった。ISROは全テレビ放送のための地上波より安い人工衛星の開発に取り組む。アメリカのScout Rocketをベースに、独自のロケット開発を始めます。Satellite Launch Vehicle (SLV) と呼ばれるロケットを設計した。インド初の衛星はAryabhataというX線天文と太陽物理学の衛星で、1975年にソ連のロケットで打ち上げられた。最初のロケットは1979年で、Rohini-1という衛星を打ち上げた。つまりインド初の衛星は1975年、ロケットSLVの打ち上げは1979年、日本は初めての衛星とロケットを1970年に打ち上げている。インドの月探査機の打ち上げは2008年、日本の月周回衛星「かぐや」の打ち上げは2007年。インドと日本はほぼ同じスピードで宇宙開発を進めている。

(月探査)
注目を集めているのは、Chandrayan-1というインド初の月探査機。探査機は、月周回機とMoon Impact Probeというインパクター(月面に衝突して、月の地面を調査する宇宙機)から成ります。2008年にPSLVロケットの改良版で打ち上げ、月の周回軌道への投入に成功しました。Mangalyaanという名の火星探査機は、2014年に火星周回軌道へ投入された。火星探査にかかった費用は74億円。アメリカの火星探査ミッションMAVENが671億円、ヨーロッパの火星探査ミッションMARS EXPRESSが386億円。はるかに安い。日本の火星探査機のぞみが189億円。アメリカの宇宙開発予算は4.5兆円規模、日本は約3000億円。インドの宇宙開発予算は米国の30分の1、日本の半分。インドの宇宙開発予算は少ないのに様々な実績を残している。

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