国産プロセッサー

インドで、2019年4月インド国内で初めて設計・製造されたマイクロプロセッサ「AJIT」を開発された。ソフトだけでなくハードでもインドの躍進が始まるのか。電子機器の頭脳にあたるマイクロプロセッサが自国で調達でき、国産コンピュータによる国内市場への提供が始まれば成長の壁となってきた貿易収支の改善への影響は大きく、アフリカなどの新興国市場へソフトとハードが一体となったデバイスやサービスの輸出が可能になる。、インドのエレクトロニクスの市場は、2020年までに4000億ドル(約44兆円)規模に達すると予想されている。インドの電子製品はインドの輸入総額の10%以上を占め、石油製品に次いで多い。
 マイクロプロセッサ―は、家電製品からスーパーコンピューターまでほとんどの電子機器で用いられる数ミリ四方の面積の半導体集積回路。開発と製造は世界でも限られた企業にしかできず、インドはソフトウェア面で発展していても、ハードウェア面では他の国のものを使わせてもらっているという状態。
 インド工科大学ムンバイ校の研究チームが開発した32ビットマイクロプロセッサ「AJIT」は、70~120MHzのクロック周波数で動作する。加算・減算・比較などの基本的な算術演算や論理演算を実行できる。工場の信号機の操作パネルやロボットのシステムに用いることができる。大量生産されれば1ユニット100ルピー(約160円)以下の低価格で供給できると研究チームは指摘している。
 Madhav P. Desai教授は「最先端技術ではないが十分な技術だ」という。最先端の技術よりも安価なプロセッサーを求めている市場はインドにはまだまだ多い。なにより国産が始まったことの意味は大きい。###

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